眼内レンズについて | 藤嶋眼科クリニック(福岡市早良区 室見の眼科医院)

眼内レンズの選択

現在1,963例以上の老視矯正レンズ(多焦点レンズ)を用いた手術実績があります。

(2025年1月31日現在)

当院は2008年より多焦点眼内レンズを用いた白内障手術を行っています。
2014年には先進医療施設として認定を受け、それ以降、各種の多焦点眼内レンズを選択される方が増えています。

ライフスタイルで選ぶ眼内レンズ

眼内レンズ選びは、グッドライフスタイルへのスタートです。眼内レンズ選択により遠視や近視や乱視といった屈折異常を大幅に軽減する事ができます。
当院では、患者さまのお仕事、スポーツや趣味といった生活スタイルを事前にしっかりとうかがい、術後に眼鏡をかけないでどういった距離の物が見えるようになるのが理想かを一緒に考えていきます。
患者さま一人ひとりのQOL(クオリティ オブ ライフ:生活の質)向上に適した眼内レンズの種類と度数を提案していきます。

眼内レンズとは水晶体に代わる人工の水晶体です

眼内レンズは、以下の3つのカテゴリーの中から選択できます。

眼内レンズは大きく分けて2種類

使用する
眼内レンズ
単焦点レンズ
ピント 遠方または近方の一か所
公的保険 保険診療
術後の
見え方
術後 必ず眼鏡の使用が必要
使用する
眼内レンズ
多焦点レンズ
ピント 遠方+中間
公的保険 選定療養レンズ
 及び 
自由診療レンズ
術後の
見え方
術後 半数の人は軽い老眼鏡が必要
使用する
眼内レンズ
多焦点レンズ
ピント 遠方+中間+近方
公的保険 選定療養レンズ
 及び 
自由診療レンズ
術後の
見え方
術後 眼鏡やコンタクトレンズに頼らない生活

※写真はシミュレーションイメージです。術後の見え方には個人差があります。
※焦点があっているところでも、場合によっては眼鏡が必要なことがあります。
※どのタイプのレンズでも見え方が安定するまでに時間を要することがあります。

● 各種眼内レンズの明視域

単焦点眼内レンズについて

保険診療で認められている単焦点眼内レンズは、遠くか近くの一方が見えるように作られています。

■ピントを遠くに合わせた場合
多焦点レンズの場合

眼内レンズの焦点を遠くに合わせた場合、遠くの風景は眼鏡を使わずに見えますが、手元をみる時は近用眼鏡(老眼鏡)が必要になります。
元来、手元を見るときに老眼鏡を使用されていた人にお勧めの眼内レンズ度数となります。

■ピントを近くに合わせた場合
多焦点レンズの場合

近くに眼内レンズの度数を合わせると手元の物は眼鏡をかけずに見えますが、遠くをみる時や、車の運転時には眼鏡が必要になります。
元来、裸眼で手元は見えていた人にお勧めの眼内レンズ度数となります。

● 費用について

一般 70歳以上
3割負担 1割負担 2割負担 3割負担
片眼 50,000円 17,000円
(住民税非課税者 8,000円)
18,000円
(住民税非課税者 8,000円)
50,000円
両眼 100,000円 34,000円 36,000円 100,000円
両眼(同月内) 100,000円 18,000円
(住民税非課税者 8,000円)
18,000円
(住民税非課税者 8,000円)
81,000円~100,000円

※上記の金額はおおよその目安になります。(2022.8.1更新)

選定療養レンズについて

当院で使用する選定療養レンズ

レンズ
名称 FAINVISION HP
ファインビジョン
製造 BVI
(ベルギー)
構造 3焦点レンズ
自費レンズ費用
(片眼)
211,200円(税込)
[乱視矯正機能なし]
手術費用
(保険診療)
(片眼)
1割 17,000円~
3割 50,000円
日中の運転
パソコン
読書
35~40㎝
夜間運転
乱視矯正
レンズ
発売準備中
ハロー・
グレア
様々な程度に夜間のハロー・グレアを感じます。
特性 パンオプテイクスと比べて、35〜40㎝の見え方が良好で、眼前1mの視力の落ち込みがないレンズです。
レンズ
名称 Clareon Vivity
クラリオン ビビティ
製造 Alcon
(アメリカ)
構造 焦点深度拡張型
自費レンズ費用
(片眼)
258,500円(税込)
[乱視矯正機能なし]
手術費用
(保険診療)
(片眼)
1割 17,000円~
3割 50,000円
日中の運転
パソコン
読書
夜間運転
乱視矯正
レンズ
発売準備中
ハロー・
グレア
ハロー・グレアは少なく、単焦点レンズと同等です。
特性 他の老視矯正レンズでみられる夜間のハロー・グレア等の不快感が少ないのが最大の利点です。3焦点レンズに比べて、手元の見え方は劣ります。
レンズ
名称 PanOptix
パンオプティクス
製造 Alcon
(アメリカ)
構造 3焦点レンズ
自費レンズ費用
(片眼)
258,500円(税込)
[乱視矯正機能付:319,000円(税込)]
手術費用
(保険診療)
(片眼)
1割 17,000円~
3割 50,000円
日中の運転
パソコン
読書 40㎝
夜間運転
乱視矯正
レンズ
選択可
ハロー・
グレア
様々な程度に夜間のハロー・グレアを感じます。
特性 手元40㎝と、快適なコンピューター作業距離と言われている60㎝にピントが合うようにデザインされています。日常生活のほとんどのシーンで眼鏡なしで生活していただけるようになります。
レンズ
名称 TECNIS Odyssey
テクニス オデッセイ
製造 J&J
(アメリカ)
構造 連続焦点型
自費レンズ費用
(片眼)
286,000円(税込)
[乱視矯正機能付:352,000円(税込)]
手術費用
(保険診療)
(片眼)
1割 17,000円~
3割 50,000円
日中の運転
パソコン
読書 40㎝
夜間運転 △~〇
乱視矯正
レンズ
選択可
ハロー・
グレア
様々な程度に夜間のハロー・グレアを感じます。
特性 40㎝から遠方まで落ち込みを感じることなくご覧いただけるレンズです。

選定療養レンズを用いる場合の除外診断について

選定療養の枠組みで多焦点眼内レンズを用いる場合、除外基準が定められています。

■ 除外診断

・術後視機能に影響を与える角膜疾患、ドライアイ、緑内障、ぶどう膜炎、網膜疾患、視神経疾患などの眼合併症を有するもの
・弱視
・Zinn小帯脆弱
・重度の小瞳孔
・白内障を有しない症例における、屈折矯正を目的としたrefractive lens exchangeは本療養の対象とならない
・その他、医師が非適応と判断したもの

これらの疾患にあてはまる場合は選定療養レンズを用いる事はできません。

FINEVISION
ファインビジョン(遠・中・近3焦点レンズ)の詳細
ファインビジョン

遠くと近く、中間距離の3ヶ所にピントが合うファインビジョンは、2011年に発売された老視矯正レンズで、海外で多くの使用実績があります。
2022年、国内での使用実績が認められ厚生労働省より選定療養認可レンズとなりました。
独自のFINEテクノロジーにより、遠・中・近方が連続的に見えるレンズです。
また、アポダイゼーションにより、瞳孔径が拡大するにつれて、遠方視に割り当てられる光エネルギー配分が増加するため、夜に光が散乱して見えるハロー、グレアが少ないのも特徴の一つです。

● 選定療養レンズ ― ファインビジョン ― の診療費(片眼)

白内障手術費用(保険診療)+自費多焦点レンズ費用
・手術費用:17,000円~50,000円(住民税非課税者 8,000円)
・レンズ費用:211,200円(税込)
※乱視矯正機能付きレンズはありません。
手術当日の支払い例:1割負担の方は手術費用17,000円に加えて、自費レンズ代金211,200円(税込)となります。

Clareon Vivity
クラリオン ビビティ(焦点深度拡張型)の詳細
ビビティ

Clareon® Vivity® AutonoMe® は、独自の波面制御(X-WAVE™テクノロジー)で光を引き伸ばし、焦点深度を拡張させ、優れた遠方視と中間視および実用的近方視を持つレンズです。
また、夜間の光のにじみが単焦点レンズと同程度に軽減されたレンズです。

● 選定療養レンズ ― クラリオン ビビティ ― の診療費(片眼)

白内障手術費用(保険診療)+自費多焦点レンズ費用
・手術費用:17,000円~50,000円(住民税非課税者 8,000円)
・レンズ費用:258,500円(税込)
※乱視矯正機能付きレンズはありません。
手術当日の支払い例:1割負担の方は手術費用17,000円に加えて、自費レンズ代金258,500円(税込)となります。

PanOptix
パンオプティクス(3焦点レンズ)の詳細
パンオプティクス

PanOptixパンオプティクス(アルコン社製)は、2019年国内承認された初めての3焦点レンズです。
ヨーロッパでは多数例が使用され評価の高いレンズです。現在当院で使用している多焦点レンズの中では、術後の眼鏡使用頻度が最も少ないレンズです。

ENLIGHTENテクノロジーの採用で、利用可能なすべての光の半分を遠方に、残り半分の光を近方と中間に等しく配分し、光を最適使用することで、遠方視力を犠牲にすることなく、40~80 cmの連続した明視域を持つレンズです。遠方のみならず、近方距離(40cm)から快適なコンピューター作業として推奨される中間距離(60cm)までが自然に見えるようにデザインされています。

様々な程度に暗所でのハローグレアは生じますので、夜間運転を行う機会の多い方には注意が必要です。

● 老視矯正眼内レンズ ― パンオプティクス ― の診療費(片眼)

白内障手術費用(保険診療)+自費多焦点レンズ費用
・手術費用:17,000円~50,000円(住民税非課税者 8,000円)
・乱視矯正機能なし レンズ費用:258,500円(税込)
・乱視矯正機能あり レンズ費用:319,000円(税込)
手術当日の支払い例:1割負担の方は手術費用17,000円に加えて、自費レンズ代金258,500円(税込)となります。

TECNIS Odyssey
テクニス オデッセイ(連続焦点型レンズ)の詳細
テクニス オデッセイ

テクニス オデッセイは、テクニス シナジーの改良型で、Freeformテクノロジーによってレンズの光学部が最適化され、夜間光視症(ハロー・スターバースト・グレア)を軽減します。
また、昼夜を問わず、見え方のコントラストを改善した眼内レンズで、特に遠方の見え方が従来のシナジーレンズより改善されている、連続焦点/Full Visual Range 型レンズです。
独自の光学設計ChromAlign Technologyで眼全体の色ムラも低減しています。
生活のほとんどのシーンでより眼鏡に頼らずに生活できるようになりますが、裁縫や食品表示などの小さな文字を40㎝より手前でご覧になりたい場合は、軽い度数の老眼鏡をご用意ください。
また、夜間の運転ではグレア・ハロー軽減のための眼鏡装用をお勧めしています。

● 選定療養レンズ ― テクニス オデッセイ ― の診療費(片眼)

白内障手術費用(保険診療)+自費多焦点レンズ費用
・手術費用:17,000円~50,000円(住民税非課税者 8,000円)
・乱視矯正機能なし レンズ費用:286,000円(税込)
・乱視矯正機能あり レンズ費用:352,000円(税込)
手術当日の支払い例:1割負担の方は手術費用17,000円に加えて、自費レンズ代金286,000円(税込)となります。

老視矯正眼内レンズについて

ヨーロッパではすでに実績のある高機能なレンズが国内でも選択できるようになってきました。
特に、老視矯正眼内レンズと呼ばれる新しい高機能レンズは、遠くから手元までの見え方が自然で、見える色彩も美しく、
従来の多焦点眼内レンズでは問題だったコントラスト低下や、グレア・ハローが改善されています。

老視矯正眼内レンズと単焦点レンズの見え方の比較

■老視矯正眼内レンズ
多焦点レンズの場合
■単焦点レンズ
単焦点レンズの場合

当院で使用する主な老視矯正眼内レンズ(他のレンズも取り扱っています)

当院で老視治療に用いている多焦点眼内レンズ

レンズ
名称 MINIWELL・READY
ミニウェル・レディー
製造 SIFI Metech
(イタリア)
タイプ 焦点深度拡張レンズ
手術費用
(片眼)
528,000円(税込)
[乱視矯正機能付:583,000円(税込)]
日中の運転
パソコン
読書 35~65㎝
夜間運転
乱視矯正
レンズ
選択可
ハロー・
グレア
ハロー・グレアがほとんどなく、夜間運転をされる方には特におすすめのレンズです。
特性 優れた多焦点性を持ちながら、多くの多焦点レンズの欠点である夜間のハロー・グレアが最も少ないレンズです。夜間運転する方には特におすすめのレンズです。
レンズ
名称 Intensity
インテンシティ
製造 Hanita
(イスラエル)
タイプ 5焦点眼内レンズ
手術費用
(片眼)
583,000円(税込)
[乱視矯正機能付:638,000円(税込)]
日中の運転
パソコン
読書 37㎝
夜間運転
乱視矯正
レンズ
選択可
ハロー・
グレア
スターバーストは少ないですが、ハローは様々な程度に感じます。
特性 コントラスト低下につながるエネルギーロスが6.5%と、他の多焦点眼内レンズに比べて最小です。3焦点レンズに比べて1m前後の見え方も良く、遠方から手元37㎝まで様々な生活距離で落ち込みのない見え方が評価されています。
レンズ
名称 RayOne Galaxy
レイワン ギャラクシー
製造 RAYNER
(英国)
タイプ 屈折型連続焦点レンズ
手術費用
(片眼)
715,000円(税込)
[乱視矯正機能付:858,000円(税込)]
日中の運転
パソコン
読書 35㎝
夜間運転
乱視矯正
レンズ
選択可
ハロー・
グレア
他の回折型多焦点レンズに比べてたいへん少ない事が報告されています。
特性 人工知能(AI)を用いてデザインされた、光学部にらせん状の屈折域をもつ全く新しいタイプの多焦点レンズです。

● シナジーと各種3焦点眼内レンズの明視域比較

シナジー

● 夜間の眼内レンズの見え方について

眼内レンズは暗いところで光っている物を見るのが苦手です。
光源の周囲に輪がかかって見えるハロー(光輪)という現象や、光が筋を引いて見えるスターバーストという現象が見える事があります。
症状の程度は人によって様々で、光源の種類(キセノン、ハロゲン等)や光源の色(白、赤)によっても感じ方が違います。
一般的に多焦点性を有するレンズほどこの症状が強くでますが、ミニウェルレディではこの症状がほとんどないのが特徴です。

■ ハロー・スターバースト
多焦点レンズ
■ 健常な見え方
単焦点レンズ
MINIWELL・READY
ミニウェル・レディー(焦点深度拡張レンズ)の詳細
ミニウェル・レディー

ミニウェル・レディーはイタリアで開発された従来の回折型や屈折型と全く異なる、プログレッシブ型(Progressive IOL)と呼ばれる新しいタイプの多焦点眼内レンズです。球面収差を利用し、遠、中、近でスムーズな見え方を実現しています。

特徴としてはグレア、ハローが大変少なく、夜間運転をする事が多い方に特におすすめしています。
多焦点性をもたせることによる、コントラスト感度低下が少なく、自費で手術をされる方のほとんどがこのレンズを選択されます。

平成30年3月より、乱視矯正機能のついたミニウェル・レディー(MINIWELL・READY Toric)を選択できるようになりました。

この眼内レンズは国内在庫がないため、詳しい検査の後でヨーロッパに発注をいたします。発注時に片眼50,000円の輸入代行費用が発生します。発注後のキャンセルはできません。また、輸入までには1ヶ月程度の期間を要します。

● 老視矯正眼内レンズ ― ミニウェル・レディー ― の診療費(片眼)

・乱視矯正機能なし 手術費用:528,000円(税込)
・乱視矯正機能あり 手術費用:583,000円(税込)
・多焦点眼内レンズ代金、手術費用、手術前後の診察・検査・薬代(3ヶ月)を含みます。
・手術代金には輸入代行料(片眼につき50,000円)を含みます。

Intensity
インテンシティ(5焦点眼内レンズ)の詳細
インテンシティ

Intensity (インテンシティ)5焦点レンズは、DLU※(Dynamic light utilization )テクノロジーで、従来の、回折2焦点や3焦点眼内レンズでは使用できなかった光を使用可能にした、新世代多焦点眼内レンズです。
光エネルギーを最大限に利用し、瞳孔径(明所、薄明、暗所)ごとに光配分を最適化することで、遠方、遠中(133㎝) 中間(80㎝) 近中(60㎝)、手元40㎝まで連続した見え方を実現したレンズです。夜間に光のにじみはありますが、最小限に抑えられるように設計されています。
2019年11月にヨーロッパの CE マークを取得しています。

※DLUとは、今まで眼科領域では使用されたことのないHanita社独自のアルゴリズムです。

この眼内レンズは国内在庫がないため、詳しい検査の後でヨーロッパに発注をいたします。発注時に片眼50,000円の輸入代行費用が発生します。発注後のキャンセルはできません。また、輸入までには4~6週間程度の期間を要します。

● 老視矯正眼内レンズ ― インテンシティー ― の診療費(片眼)

・乱視矯正機能なし 手術費用:583,000円(税込)
・乱視矯正機能あり 手術費用:638,000円(税込)
・多焦点眼内レンズ代金、手術費用、手術前後の診察・検査・薬代(3ヵ月)を含みます。

RayOne Galaxy
レイワン ギャラクシー(屈折型連続焦点レンズ)の詳細
ギャラクシー

光学部に特徴的ならせん状構造を有するRayOne Galaxy眼内レンズは、RAYNER社とブラジルのJoao Marcelo Lyra医学博士との共同で、人工知能(AI)を用いて開発され、2024年7月にCEマークを取得した眼内レンズです。
Galaxyは、回折構造を用いない世界初のらせん状屈折型の光学部を有し、光のロスがほとんどない眼内レンズです。
遠方から近方まで連続した見え方で、異常光視症の発生もたいへん少ないことが報告されています。

この眼内レンズは国内在庫がないため、詳しい検査の後で海外に発注をいたします。
発注時に、眼内レンズ代と輸入代行費用が発生します。発注後のキャンセル(発注費用の返金)はできません。また、輸入までには1か月程度の期間を要します。

● 老視矯正眼内レンズ ― ギャラクシー ― 片眼手術費用

・乱視矯正機能なし 税込 715,000円 (発注費用 407,000円含む)
・乱視矯正機能あり 税込 858,000円 (発注費用 550,000円含む)

※手術費用には、発注費用(多焦点眼内レンズ代金、輸入代行費)、手術前後の診察・検査・薬代(3ヶ月)を含みます。

Acriva Trinova
アクリバトリノバ(3焦点レンズ)の詳細
アクリバトリノバ

Acriva Trinova(オランダ製) は2017年に発売され、ヨーロッパでは15万例以上の使用実績がある眼内レンズです。
3焦点の回折構造ですが、Seamless Vision Technology (SVT)を使って光学部表面が正弦波の峰のようにデザインされており、光のエネルギーロスが少ないレンズです。日中はもちろん、夜間の見え方も安定しており、暗所でのハロー・グレアが少ないレンズです。また、色収差のコントロールにより鮮明な見え方が期待できます。遠方、中間から近方(80~40㎝)まで光をスムーズに分配することが可能になり、距離による見え方の落ち込みが少なく、自然な見え方のレンズです。

このレンズは、他の多焦点レンズではカバーできない広いレンズ度数域をもっており、強度近視や強度乱視など強い屈折異常がある患者さんにも対応できる多焦点眼内レンズです。ほかのメーカーでは製造していない幅広い度数域に対応しているため、たいへん高価格になっております。当院では、強い近視、乱視のある方で多焦点眼内レンズを希望される方にのみ、この眼内レンズをおすすめしております。

この眼内レンズは国内在庫がないため、詳しい検査の後ヨーロッパに発注いたします。お申し込みの際に、眼内レンズ代金、輸入通関費用として550,000円をお支払いいただきます。発注後のキャンセルはできません。また、輸入までには6週間程度の期間を要します。

● 老視矯正眼内レンズ ― アクリバトリノバ ― の診療費(片眼)

・手術費用:800,000円~
・多焦点眼内レンズ代金、手術費用、手術前後の診察・検査・薬代(3ヵ月)を含みます。
・お申し込みの際に眼内レンズ代金、輸入通関費用として550,000円をお支払いいただきます。